2024.11.12 10:38いいもの。いいものとは何か。これはものづくりに関わる人たちにとって永遠のテーマである。と、思う。たぶん。僕はかつて、衣料品における日本のものづくりを知りたくて、いわゆるJ∞ほにゃらら認定系の素材やらなんやらを駆使した洋服を結構買って着用してた時期がある。まだサラリーマンで、安月給の時になけなしの小遣いを叩いて大手セレクトショップのオリジナルにどこそこの何それが使われたと聞けば試しに買ってみたりした。なぜなら...
2024.10.22 11:22椅子取りゲーム。最近というか、ここ数年は学生時代の不勉強を取り戻すが如く読書をしている。何か特定のジャンルがあるわけでもない。興味のまま本を読むのである。そのため、電車では急行ではなく各駅停車を選び、なるべく座っていきたい。ところがなかなか椅子取りゲームに勝てない。仮に座れても、トラブルを避けるために女性の隣はさけている。いわれなき疑いを持たれるリスクを最小限に止めるため、両隣がオジの隙間を狙う。オジは大股開きで...
2024.10.09 07:59若い力。千駄ヶ谷に通うようになって20年経って、行き交う人々や街の様子はずいぶんとかわった。弊社のあるビルの一階はハンバーガー屋だったし、二軒隣には品揃えがほとんど変化球の雑貨屋もあった。注文をメモしないため待っている人を不安にさせる唐揚げ弁当が秀逸な「ともちゃん」もなくなって、実は夫婦じゃなかった老カップルがやっていた若松屋もセブンイレブンになり、いざという時のボタンつけ糸を売っていた文華堂文具店も建物...
2024.10.04 05:05シングルジャージ。業歴も長く、よく勉強されていて知識もしっかりあるのに、わからない領域に対して知らないことを知って質問できる人を、僕は尊敬する。このブログでも何度か取り上げているが、最近は生地問屋様リスクの生地名に関して、組織名が定義から外れて久しい。もうそんなん雰囲気で良くない?的な空気さえある。雰囲気でやるなら、もっと大きくそれてほしい。例えば『一雫の涙』とか、もっとポエミーな、もう意味全然わからん某『最もナウ...
2024.09.27 07:56担がれたい人。僕は性格が悪い。(6ヶ月ぶり6度目-domoku-)その性格の悪さは、繊維入隊直後に工場現場作業員を経て営業職にコンバーションされたばかりの頃は、若気の至りと相まって、知識が乏しい繊維戦士たちを切り倒すことに喜びを覚えていたくらいである。最悪の若造だ。歴戦の紳士的な繊維戦士諸兄は、きっとこのような愚行などせず、日々、理不尽なアホマウンティングマンたちを相手に、ビジネスと割り切って粛々と物事を進めて...
2024.09.20 09:02原因論。プロ野球選手のLADGS大谷選手が前人未到の51-51を達成した記念すべき日。きっと彼は常人では想像もできないくらいの鍛錬を積み重ねることでこのパフォーマンスに繋げているに違いない。ラジオでは連日記録以降最長の猛暑日更新を伝えている。これも地球温暖化によるもので温室効果ガスを削減するようにと、決定付けられているように語られている。このように因果応報、全てのことには原因があり今の結果につながっている...
2024.09.12 09:22蛙。『井の中の蛙大海を知らず』とは一般的に視野の狭さを嘆くイメージがついている。その先に『されど空の深さを知る』という続きがあり、一つのことを突き詰めることで辿り着けない境地があるという前向きな説があるらしいが、それは荘子の原典にないことから色々な憶測がある。『茹でガエル』なども、知らぬ間にダメになるぞと警鐘を鳴らす慣用句的なイメージがあるが、蛙は実際熱くなる前に飛び出すそうだ。さて、いつだったかのヤ...
2024.08.30 04:06約束。夏休みが終わり、ラジオからフジファブの『若者のすべて』が流れまくる時期になって、振り返れば過去最高に動き回った夏だったなと感じる。ともすれば人生さえも考え直すような感覚になったのだが、それは別でnoteに書き殴ろうかと思う。さて、僕らの業界の仕事は最終的にお洋服(またはそのほか繊維製品)になってお客様に着用していただき喜んでいただくことが目的地なので、きっと産業従事されている諸兄に関しては、そこら...
2024.07.26 14:10DX化。今朝生地問屋様の若手担当に対して説教してしまったのは非常に不本意であるが、彼が今後この業界で逞しく頼りがいのある戦士になってもらいたい一心で、ついつい口が出てしまったっていう、言い訳。おっさんになってしまった。老害認定。何に対して説教をしたか。依頼内容の成果物が依頼時に明確に提示してある内容と異なったから。と言えば誰しも「そりゃ言われて当然」と思ってもらえるかもしれないが、ここは繊維産業でもさらに...
2024.07.23 05:27繊維の誤解。前にも書いた気がしないでもないが、繊維の誤解は世の中に溢れている。特に機能性。繊維にその力があるのか、それとも後から付与されたものなのか、製造中に偶発的に出来上がったものなのか、答えはそれぞれにあるのだけれど、結果その機能を訴求する際には公的機関での試験で数値的に証明されている必要がある。数値的に証明されているから理論的にはその機能性が我々の生活に寄与して体感を伴うものだと、普通は考えられる。先日...
2024.07.18 08:34見た目。7月に入ってから連続で見た目が「チャラい」と言われたのでもう繊維ポリス改めチャラ男でいいっす。さて、近々久々に繊維のことを人様に教えるというチャラ男にとっては荷が重すぎる大役があるので、今回はタイトル通り「見た目」の話。といっても、人の外観に関する話ではなく、生地などを染める時の色出しに関わる話。
2024.07.02 08:23大義と免罪符。金の話。先日、付き合いの長いパタンナー様と雑談していて、とある取引先から支払いのリスケ依頼があったらしい。この取引先も同パタンナー様と付き合いが長く、支払いのリスケは今回ばかりの話ではないとのこと。その取引先の経営者は、僕自身も面識があり、一時期相当接触時間があったので、どういう感じの人かよく理解しているつもりだ。あくまで、つもりだが。何度かその経営者と食事を共にしたことがあるが、日本の繊維産地を...