2019.01.31 10:56在庫のしわ寄せ。今に始まったことではないが、衣料品の在庫を処分することが少し話題になったので、僕の思うところを少し書こうと思う。まぁ正直な話、生産都合(コストやらロットやら)で増産せざるをえない物もあるので、安易に「作らなきゃいいのに!」という意見には賛同しかねるし、いる分だけ作ってコスト高になったものを今更市場が受け入れてくれるとも思えないので、これらの意見を述べたところで何の解決もしない。そして実はその不要な...
2019.01.29 07:02学びたい大人。日々勉強というのは本当で、気付きがあればなんでも勉強になるもの。最近は以前と全く違うカタチで多方面からの出会いがあるので、毎日がスペシャルだ。ひとつの業界でずっと過ごしてきたからか、新しく出会う人たちの視点というのはものすごく刺激的で、いかに自分が小さな世界で天狗になってたか改めて思い知らされる。同業内でも、僕が知らないだけでかなり奮闘されてる方々がたくさんいて、これはとても勇気付けられる。動き方...
2019.01.24 10:44『日本製ガー』ブーメラン。とあるブランドさんから、弊社が生地で販売させていただいた商品で「生地不良があったから補修して欲しい」と連絡があり、その商品が一枚送られてきた。そのブランドさんが利用している縫製工場は、いわゆる「日本の匠」的なのが売りの工場さんで、同ブランドとしてもその点を誇りに持っていらっしゃる。きっと顧客さんもそういう点を信用して購入されているのかもしれない。そうじゃないかもしれない。丸編みの生地不良補修自体は...
2019.01.18 05:42丸編み生地製造の勉強-繊維の話編(絹の回)-生地を作っていく上で、繊維の特徴を知っているのと知らないのでは、ものすごく違いが出る。ビールとホッピーくらい違う。今回はシルクについて触れてみたいと思う。僕にとってシルクは色々な思い出が詰まってて、なんかもう、マブダチと呼ばせてくれ。いや専門に扱っている業者の方がいらっしゃるのでマブダチは言いすぎた。顔見知りくらいで許してもらおう。一番新しい記憶では、シルクだけを扱って某テレビで物を売る番組に出演...
2019.01.18 05:40工業にとって招かれざる客の見分け方。普段仕事してると色々な人たちと出会い、そしてはからずも招かれざる客に遭遇することが稀にある。「それどう考えても実務に結びつかないよね?」っていうような事に対して壮絶な使命感を持って当たっている人。まぁ彼ら自身、社命でやってるんだろうから『それぞれの任務』として全うしているつもりで、悪意はないんだろう。けど、実際製造現場にとっては結構煙たいもんだったりする。例えば、多くのブランドを抱えている大手会社...
2019.01.15 10:11丸編み生地製造の勉強-繊維の話編2(毛の回)-生地を作っていく上で、繊維の特徴を知っているのと知らないのでは、ものすごく違いが出る。ビールとホッピーくらい違う。今回は毛=ウールについて書いてみる。毛織物といえば尾州。和歌山産地な僕らは丸編み向けにその原料を使用して生地としてまともな商品を作ることができるようになったのはごく最近の話である。ここ10年くらい。もちろん尾州にも丸編み背景はあるので、いわゆる尾州然としたシャキッとしたウールのカットソ...
2019.01.10 11:28怪我して強くなる、失敗から学ぶ。やり抜く覚悟はあるか?振り返れば今年で16年この丸編み生地製造業界にいたことになる。僕がこの業界に入った時に思ってた34歳はもっと大人だったけど、僕はまだまだ子供みたいだ。前職で女性の上司に「山ちゃん、25歳ってもっと大人だよ!」と怒られてから9年もたった。果たして僕は大人になったのだろうか。今でこそそれなりに丸編み生地を作れるようになってきたが、まだまだ現場で編んでくれたり染めてくれたりしている職人さんには到底かなわ...
2019.01.09 10:16補助金という金縛り。僕は前職時代から、地方工業だった為かなんか知らんけど、補助金事業に直接的なり間接的なり関わることが多い。前職時代は特に組合関係のこともあり、補助金のおかげで海外で展示会をやってみるなどの経験ができたこともあるが、その記憶自体は非常に苦々しい思い出の方が強く残っている。なぜこんなことを書くかというと、以前にも情弱経営者云々の回でも書いたが、ちょっと心配な物を見つけてしまったからだ。ちなみに以前書いた...
2019.01.04 08:39自利利他と初志貫徹。みなさまあけましておめでとうございます本年もよろしくおねがいします本日から仕事始めで、早速年始の挨拶で頂いた焼酎で一杯やりながら年始のご挨拶を。僕の年始は前職の習慣から、その年の「自己スローガン」を掲げるところから始まる。たまに「年末年始の区切りをつける意味あんの?」的な論争があるが、これ自体に意味があるかどうかは本人の自由なのでその議論自体に意味がないと思う。僕の場合は、15年間の慣例となってし...