相手は覚えてないという前提を忘れるな。

何度も提案してるのに、得意な分野を理解してもらえてないフラストレーションって製造業の諸兄にはあるあるなのではないか。

定番品としてクイック対応ができるように、在庫して、販促用のサンプルをばらまいて、プライスリストも完備して、後は注文が入るのを待つだけ!


・・・がしかし、思ったように注文が入らない。なぜだ?こういう経験はあるはずだ。


何を隠そう、僕も前職で備蓄していた素材が思ったように売れていかない場面を目の当たりにして、前述のような経験をしたことがある。

もちろん客先によって商品が適さないってこともあるし、時期的に合わないってこともある。

だけど、おそらくは認知不足というのが大きな要因だったりする。


なぜなら、そういったストックサービスを立ち上げた当初、かなりの客先に対して販促サンプルを配って営業をかけたにも関わらず、あるタイミングでその客先の人から「そういうのやってたならなんで早く言ってくれなかったの!?」と言われたことがあった。いやいや、あんたにもちゃんと提案

したがな。が、相手が認知していないということは、相手にしてみたら、提案されていないのと同じなのである。


超引きで考えれば、それもそうだ。

僕らは日々、たくさんの情報に囲まれて生きている。電車の中の広告も、電柱に貼ってあるお店の看板も、毎日毎日僕らに向けて営業をかけている。それでも、そういう情報にきちんと気がつく時は、自分がその内容に興味関心がある時だけで、普段は目に入っていても頭には入っていない。


つまり、そういう「ストックサービスをはじめました!」っていう初動の営業は、あくまではじめた側の都合なので、その少ない営業活動だけで相手がそのサービスを認知するというのは、相手がそのタイミングで「待ってました!」という状況でなければ、なかなかハマらないのは当然といえば当然なのである。


だから電柱の看板よろしく、接触営業の際にはお客さんから用聞きしながら、適時そのサービスの認知を促していく必要があるのだ。それを一回言ってあるからわかってくれているなんて思うのは、売り手の甘えでしかない。

しかし我々製造業は、案外そういう、雑な提案をしている。これは要改善である。


「〇〇っぽい糸ってありましたっけ?」って問い合わせて「そんなんずっと前から定番でやってるで、知らへんの?前にも言うてあるやん」と言う態度で切り返されて気持ちの良いお客さんが世の中にいるだろうか?いやいない。だから一度提案したくらいで、知ってもらったなどと思わずに「実はこういうサービスやってましてね」って、相手が忘れてるだけだとしても、こちらの認知が足りなくてごめんねっていう気持ちが大事なのだなと思い直した秋。


来秋冬の素材提案が佳境なので、「ウチの生地も提案してくれ!」って人はこちらをどうぞ。

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