段階と逆算、出来ない営業。

地方の工業から営業をかけられる時、僕的にどうしても理解できない行動がある。それは超久しぶりに電話かけてきたと思ったら「数字足りねぇから仕事くれ」営業である。まぁ気持ちはわかる。でもあまりにも乱暴だとは思わんか?自分ではそうは思わんのか?


新規飛び込みならいざ知らず、既存の仲で、どういう業態か把握した上で取引がないのなら、弊社が瀕死でそもそも仕事がないか、その業者に頼まなくても弊社が困っていない(つまり需要がない)かのどちらかである。それを想像力を働かせてイメージできないレベルなら、そもそも営業向いてない。

仮に、イメージできたとしたら、「久しぶり!で、なんかないか?」的な営業はできないだろう。

「久しぶり!最近全然お伺いできてないから、顔見に行ってもいい?」くらいの入り口から、弊社として依頼できそうな新しい切り口のテクニックなどをご紹介していただける、もしくは他社の値段情報を掴んでコストメリットを見いだせる(どちらにせよ、弊社にメリットがある状態)なら、改めて需要を見出すこともできるだろう。

それもなしで、いきなり「毎度!久しぶり!なんかええ話ないか?」とは、やはり控え目に言って乱暴すぎる。いや、ランボーだ。


僕はあまり肯定はしてないが、営業たるもの『数字』(営業売上ノルマ)が課せられていることは承知している。

しかし、この『数字』をクリアするための戦略が工業の営業マンには総じて圧倒的に不足している。

前に書いたブログでは少し内容は異なるが、ノルマに対して逆算で考えるには参考になるかもしれない。


で、この逆算的な考え方をすると段階的に細かく数字設定ができる。これは実は数字を細切れにしているだけだが、年間予算では漠然と、しかし見えていそうで全く見えていないその再現性をある程度身近に落とし込む作業としては、数字が苦手な営業マンに是非推奨したい。

正直、書くのも恥ずかしいくらいのレベルだが、残念ながらこういうイメージで数字を捉える人があまりにも繊維製造工業の営業には少ないので。


まず年間予算って、会社によっては自己申告制のところもあると思うけど、結局はその自己申告に対してプラスアルファ期待値を込めて会社から課されているところがほとんどだと思う。

わかりやすく、ノルマ一億円/年として逆算の段階を検証してみる。


¥100,000,000-/年 ÷ 12ヶ月 = ¥8,333,334-/月

これで毎月834万円売上を作ると年間一億できる計算になる。もっと具体的に

¥8,340,000-/月 ÷ 4週 = ¥2,085,000-/週

これで毎週209万円売り上げることができたら、年間一億が見えてくることになる。

この週次の予算を、自社販売商品(工賃など)の平均単価で割返すと、週間販売個数の目安が見えてくる。例えば染色工賃だとしたら、仮に平均¥800/kgとすると

¥2,090,000-/週 ÷ ¥800/kg = ¥2,612.5kg

毎週2.7トンほど受注すると一億が見えてくることになる。

その毎週2.7トンをどの客先で、どのくらいの割合で受注につなげていくか?を考えるのが戦略だ。

A社は生地問屋で、総売上高は20億円、そのうち染色加工賃が締める割合はどんなに多く見積もっても4億程度、そのうちのシェアをどのくらいもぎ取ることができるか?

その4億程度の範囲で、商品構成は自社の加工とマッチする割合はどんなもんか?

・・・など、少なくともこういうリサーチができないレベルで気合いでノルマクリアを目指している人が非常に多い。


誰がどう見ても国内生産は減少方向である。その中でも元気に売上を伸ばしている会社もある。そういう企業研究をせずに、既存の客先だけで「やっぱ業界全体がアカンわぁ」と言っているだけの営業は、一旦自分の行動を思い返して欲しい。きちんと考えて行動したのであろうか?

需要のないところに供給しに行っても全くの無駄行動である。取引が枯渇している得意先に対して、どういう理由で疎遠になっているかをきちんと検証するところから考え直さなければいけない。その考察を持って改めて電話をかける時、「毎度、久しぶり!で、なんかないの?」とはとても言えないだろう。そう思えないほうがおかしい。

まずは自分が変わることで、数字も変えられる。目線や思考。従来の方法で減少している一方であれば、その方法に何かしらの問題点があるのだ。

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