前に出るとお金がかかる。
『がんばろうぜ製造工業』と声かけをしても、お前そんな簡単に言うなよ的な声が聞こえてきそうだ。そりゃそうだ。やり方はいくらでもあるし、やり方を実際に書いたし、やり方によっちゃやれそうに見えるけど、やるにはなんせ、お金がかかる。
でもマジで、8月に買った糸がまだ服にならんで、納品してお金入る予定4月とか、工場の人がやると全然イメージ違うんだよな。その8月にようやく受注した案件自体も打ち合わせ始めは遡れば2月とかだったってなると、一年以上かかるわけだから、堪えろって言って出来るもんじゃないのも事実。
— 山本 晴邦 (@HARUKUNI_Y) January 12, 2021
色々と小回りを利かせてやりますよって主張している製造工業が増えてきたが、その小回りとはロットだけの話じゃない。なんせ今まで書いてきた通り、相手は出来れば簡単に安く高品質な物が欲しい。それを満たすには丁寧なアプローチが不可欠だ。その運動量を担保し続けることができるか?と言うのがここまでの論点だ。
そして次に、相手と知り合って案件が発注に変わるまで、そして発注から納品して入金になるまでは、それ相当の時間がかかる。
あと資金繰り見直して足りないからって、今からじたばたしてもその期間にいきなりお金になる仕事は降ってくることあんまないから、今までの助走で走り抜けきれるくらい案件がきちんと積み上がってないとちょっと厳しいかもなぁ。
— 山本 晴邦 (@HARUKUNI_Y) January 4, 2021
緊急事態宣言が東西の主要都市に再度発令されそうな今日この頃、まず見直すは資金繰りだ。今いきなり慌てても、仕事は降ってきたり湧いて出たりしない。そしていわゆる製造特需も今の感じだと希望は薄い。なのでまずは資本体力を見直して融資なりなんなり金策に動くのが先決だ。
その上で、先を見据えて取り組める相手を見つけ出し、しっかりとフォローしながら案件を振ってもらえる信頼を築いていくのだ。きちんと種まきもせず、耕さず、肥やしも水もやらねば、いきなりうまいこと甘い汁が吸える仕事なんて降ってこないし、湧いてもこない。そしてやるにはやるで、金がどんどんかかる。
実感値として、シーズン性のある案件を提案から入金までの時間軸で考えるとおよそ12ヶ月。これを我慢して種を巻き続けて、肥やしを与え続けることができるか。
僕自身が製造工業に対して『前に出ようぜ』と言うのは、安易な声かけではない。
無策に突っ込んでも案件をフォロー出来ずに相手先に対してイメージを悪くさせるだけだし、そうなってしまったらなかなか同じ相手から再びリングに上がることを許されるのは難しいだろう。
だがフォローがうまく行って、案件が受注にかわっても、ここから先に製造して納品までは相当に時間がかかる。そして先述の通り、その数が増えれば増えるほど、先出しの金は増える。そこへ加えて、依頼先の小規模メーカーの与信不安などあれば、倒産保険なども用意するなど、準備にも金がかかる。
そう、売り上げを増やすにはお金がかかるのだ。
やろうと重い腰をあげたあとは、生半可な覚悟では出来ない。
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