2025.04.01 11:21能ある鷹の爪。新社会人として繊維業界へ入隊の皆様、おめでとうございます。素晴らしい繊維の世界へようこそ。期待に胸膨らませこの業界に足を踏み入れた人も多いはず。もちろんそれ自体は素晴らしいことで、その気持ちをどうか折らすことなくこの先も進んでいかれることを心から祈ります。とは言え色々あるんで、あとでも良いけど、とりあえずこちらをどうぞ。
2025.02.19 10:12アンフェア。一体どれくらい理不尽な扱いを受け続けたらここまでミスに対する恐れを抱くようになるのだろう。繊維製品の取り扱いは、関わるその末端まで不確定要素のオンパレードなので、そこで起こる人為的ミスなどは、よっぽど悪意のある意図的なものでない限り想定の範囲内である。先日、最近ご紹介でお仕事をさせていただくことになった副資材屋さんが、資材の色を間違えてしまった。よくあることである。別に何ら驚くことではない。一着に...
2025.01.07 11:35習慣と環境。新年あけましておめでとうございます。本年も駄文にお付き合いください。年賀状をやめますって葉書が来たりするくらい、会社同士でさえ年賀状の送り合いが減った。個人法人あわせて今年1通も出してない。こうやって文化が入れ替わっていくのだろう。僕も年末年始の挨拶というやつが苦手で、仕事上で会う人たちとは一週間の内に「今年はお世話になりました」→「今年もよろしくお願いします」を繰り返すことになんとも言えない気恥...
2024.12.30 10:43時間。時の流れは早い。歳を重ねるほどにそのスピードは加速していく。千駄ヶ谷に繊維戦士として入隊して20年が過ぎた。生まれ故郷である佐渡ヶ島で過ごした時間より、千駄ヶ谷で繊維戦士として戦っている方が長くなった。昨今の業界事情から、繊維を離れる人々が多くなっている。今年は自分の身近でも多くの人、会社が繊維から離れていった。その中には当然、大変お世話になった人たちがいる。今も決して自力だけでやっているとは思っ...
2024.12.11 09:34明るい未来の話をしようか。僕がこの業界に入ってから、本当のじいちゃんかのように慕い、本当の孫のように可愛がってくれた方が廃業を決められた。昨年までは遠くの出来事のように聞こえていた繊維やめる系の話が、今年はこんなに近くまで来た。実際、身の回りで直接関係のある人が繊維を離れる話は今年非常に多い。廃業に関しては実は年明けくらいから話を聞いていた。ただその時はあと5年くらいかなって言ってたから、僕は僕でなくならないように引き継ぎ...
2024.11.12 10:38いいもの。いいものとは何か。これはものづくりに関わる人たちにとって永遠のテーマである。と、思う。たぶん。僕はかつて、衣料品における日本のものづくりを知りたくて、いわゆるJ∞ほにゃらら認定系の素材やらなんやらを駆使した洋服を結構買って着用してた時期がある。まだサラリーマンで、安月給の時になけなしの小遣いを叩いて大手セレクトショップのオリジナルにどこそこの何それが使われたと聞けば試しに買ってみたりした。なぜなら...
2024.09.27 07:56担がれたい人。僕は性格が悪い。(6ヶ月ぶり6度目-domoku-)その性格の悪さは、繊維入隊直後に工場現場作業員を経て営業職にコンバーションされたばかりの頃は、若気の至りと相まって、知識が乏しい繊維戦士たちを切り倒すことに喜びを覚えていたくらいである。最悪の若造だ。歴戦の紳士的な繊維戦士諸兄は、きっとこのような愚行などせず、日々、理不尽なアホマウンティングマンたちを相手に、ビジネスと割り切って粛々と物事を進めて...
2024.09.20 09:02原因論。プロ野球選手のLADGS大谷選手が前人未到の51-51を達成した記念すべき日。きっと彼は常人では想像もできないくらいの鍛錬を積み重ねることでこのパフォーマンスに繋げているに違いない。ラジオでは連日記録以降最長の猛暑日更新を伝えている。これも地球温暖化によるもので温室効果ガスを削減するようにと、決定付けられているように語られている。このように因果応報、全てのことには原因があり今の結果につながっている...
2024.09.12 09:22蛙。『井の中の蛙大海を知らず』とは一般的に視野の狭さを嘆くイメージがついている。その先に『されど空の深さを知る』という続きがあり、一つのことを突き詰めることで辿り着けない境地があるという前向きな説があるらしいが、それは荘子の原典にないことから色々な憶測がある。『茹でガエル』なども、知らぬ間にダメになるぞと警鐘を鳴らす慣用句的なイメージがあるが、蛙は実際熱くなる前に飛び出すそうだ。さて、いつだったかのヤ...
2024.08.30 04:06約束。夏休みが終わり、ラジオからフジファブの『若者のすべて』が流れまくる時期になって、振り返れば過去最高に動き回った夏だったなと感じる。ともすれば人生さえも考え直すような感覚になったのだが、それは別でnoteに書き殴ろうかと思う。さて、僕らの業界の仕事は最終的にお洋服(またはそのほか繊維製品)になってお客様に着用していただき喜んでいただくことが目的地なので、きっと産業従事されている諸兄に関しては、そこら...
2024.07.02 08:23大義と免罪符。金の話。先日、付き合いの長いパタンナー様と雑談していて、とある取引先から支払いのリスケ依頼があったらしい。この取引先も同パタンナー様と付き合いが長く、支払いのリスケは今回ばかりの話ではないとのこと。その取引先の経営者は、僕自身も面識があり、一時期相当接触時間があったので、どういう感じの人かよく理解しているつもりだ。あくまで、つもりだが。何度かその経営者と食事を共にしたことがあるが、日本の繊維産地を...
2024.06.18 09:10『だけ』では弱い。先週から生地作りに関わる現場の人たちが来てくださって、あーだこーだと生地作り談義をした延長で、色々感じてしまった。奈良に在わす僕にとって業界でのじいちゃんは、いわゆる技術屋で柄作りのための機械いじりは得意中の得意。現場に行けば色々と組織図交えてカムを開けて針の動きと共に糸がどうなったらどういう柄になるか教えてくれる。そんなじいちゃんと先週話してた時にひとしきり盛り上がったあと「今は一個生地買うても...