2022.04.15 10:43オプション。繊維製造はいつだってトラブルがある。トラブルの要因はさまざまだ。天災、人災、環境要因やらそもそも企画の物理的不都合など。これを嫌い、多くの企業が繊維製造の定数化を試みるが、同じ商品を延々と作る場合以外、毎回毎度生地やデザインが変わる物、そして案件によってはラインの組み替えを辞さずパワープレイで押し切ってくる猛者がゴロゴロいる世界でどうして定数化できようか。もはや変数であることが定数である。僕の好き...
2022.04.13 06:22光と影。芸風が変わったわけではない。適当な絵が描けなかっただけ。4月もいくばくか過ぎ、繊維業界に新たに加わった方々はいかがお過ごしだろうか?いろんな人たちがいて、いろんなことを仰ると思うので、言葉も大事だけど実績も併せ見て信ずるところを探られるとよろしいかと。僕も気がつけば20年近くこの業界で生きてしまった。入りたての頃はカートコバーンと同じ27歳で死んでしまうから23歳には武道館でロックスターとしてみん...
2022.03.28 05:38絶対保証。僕ら製造側は対商業で『絶対』を求められるといつも困る。品質、納期、単価、全てにおいて変動するものを取り扱っている以上、『必ず絶対に』を約束できることはない。ただ、そこはビジネスである。ある程度お約束を果たさねば対価を得る『役務』を違反したことになるからペナルティは避けられないのだろう。そこでいわゆる『サバをよむ』のだ。もうこれは、何があってもここまでは保証できるよっていうラインを引く。これはどの場...
2022.03.22 10:23相場。繊維製造は諸々の相場の影響を受けやすい。まぁどの産業でもそうか。国内綿糸相場は今、とんでも高騰を見せている。綿花相場は過去に2011年の謎スパイク(投機マネーゲーム)の急暴騰からの急下落を経験する。じわじわと押し上げ、下げる見込みがなく100セント近くなると慌てて買いに走ってその値段を押し上げ、結果的に200セントをつける大相場となった。その後直滑降で平時水準より若干高いところで落ち着いた。200...
2022.03.15 03:12意味を考える。普段多くの方々とお話させていただくと、たくさんの視点から物事を考えるきっかけになるのでとても勉強になる。物事を考えるきっかけというのは、勢いとノリだけで割と最近まで生きてきてしまった僕にとって非常に有効な『振り返って反省し未来に活かす』という面を与えてくれた。何を隠そう、専門学校在学中にロックスターになるために適当に選んだ会社で一発内定取るために自らを「天才」と言い放った直後、複合機に生地をホッチ...
2022.03.08 05:55非を認める強さ。仕事における言葉のやりとりは、実務遂行の上で非常に大切だ。最近は言った言わないを避けるため、メールなど書面で残すことが当たり前になってきた。これは意思疎通の齟齬がないようにするためや、責任の所在を明らかにするためにも有効であるからして、昔ながらの繊維戦士たちからすると面倒な部分ではあるが、まぁ仕事と考えれば普通に当たり前のことなので、逆に昔はどれだけ相手の言葉の信用度があったかを思い知らされる。と...
2022.02.02 09:52不良。そういうことじゃない。ものづくりは生き物だ。常に同じものを作り出すことの難しさは、ものづくりの仲間ならよくわかっていることだろう。一方で、提供を受ける側というのは、綺麗に整った状態のものしか見たこともなければ、許容もしない。それ自体が問題だというつもりはない。僕だって、通販で買ったTシャツに糸のつなぎ結び目がガッツリ入っていたら「ふざけんなよこんな不良品掴ませやがって!」と言いたいところだが、まぁ...
2022.01.14 11:45寝ろ。繊維の仕事に限らんだろうけど、トラブルなどで不安な気持ちになることはみんなある。悩んでも変わらないこと。というテーマで振り返れば過去に2回も同じブログを書いているが、こういった悩みは尽きない。自分のちょっとしたミスで起こるトラブルもあれば、依頼先がはからずも起こしてしまうトラブルもある。その性質は色々だが、とりあえず、トラブルはトラブルだ。小心者の僕なので、そんな色々なトラブルで寝れないことだって...
2021.12.13 07:53正しいことがしたい。偉そうな絵の態度とタイトルだが、いつだったかどこかのメディアで独立開業に際し「正しいことがしたい」と述べた記憶がある。この誤解を招きやすい発言に関しては、僕自身反省する必要がある。僕の言う『正しいことがしたい』は、あくまで、僕自身が納得できる状態で物事を進めていきたいということでしかない。言葉足らずも甚だしいので、以降気をつけますさーせん。ここ数年、繊維産業は求められて『サスティナブル』商材を推し...
2021.11.15 10:55常識じゃない。僕がインターネットを活用してこのブログ発信を始めたきっかけを思い出させてくれるような出来事が最近は日々、多く感じている。繊維業界に限らず、実務者は専門用語を話すことで意思疎通が図れる日常から、一歩外へ出てお客様と対峙した時には言葉が通じない現実を意識する必要がある。昔の僕もそういう壁は、工場の皆皆様に対して感じていたものだし、それが例え繊維業界内で『常識』だったとしても、業界入りたて当時の僕からす...
2021.10.11 08:28サステナがわからん。繊維界隈サステナの文脈については、僕自身の不勉強からか理解し難い部分が多い。だから、現状使用糸をオーガニックやリサイクルにするといったわかりやすい部分での商品の転換は、それこそわかりやすく『問題解決意識』が見えるように、見える。そう、見えるように見える。一方で、安価で高品質な商品を享受してきた『買う側』の人たちは、その延長線上にある価格高騰をなかなかどうして許容しない。お店で商品を手にするとき、見...
2021.09.28 11:37相思相愛。売ってくる依頼者が偉いとか、作れる工場が偉いとか、そういった立場に貴賎なし。時に横柄な態度を取る方も実際にいることはいるのだが、これは思うに、過去の経験から自分を守るための防御策で性格がそうなったタイプのやつと思われる。工場に嘘をつかれた、依頼主から無理難題を押し付けられたなどなど、過去の蓄積による双方への遺恨は、意外と根深いものがある。でも入り口を間違わなければ、双方により良い着地点を見つけるた...