具体的にどうやって歩み寄るのか。

昨日のブログに対しては、言いたいことあるメーカーさん側や工場さん側の方々もいらっしゃることだろう。

製造側の言い分としては、こんな経験は多いだろうし。

またはメーカーやブランド側としたら、「舐めるな」と、「無知とは何様か」と言いたい人も多いだろう。そりゃそうだみんなそれぞれの看板背負ってビジネスやってるんだからプライドもあるだろう。

去年の今頃もこんなことを発信している。

会社立ち上げて三年目にこのインターネットを通して発信することを始めて、twitterを中心にこの繊維業界の様々な方の発信を拝見させていただいて、現場で起きていることと発信されている内容はほとんど差がなく、僕も声を上げることで解決すると信じていたあの頃、現状はこの3年何も変わっていない。

それは概ね、売り手と買い手の思いのすれ違いからくるいがみ合い。収益構造が改善しないことから中間業者が搾取している論的なものまで、問題視しようと思えばいくらでも問題視できるが、根本はもしかしたら自分のスタンスの問題かもしれないと言う視点が圧倒的に欠落している。


僕が思っていることは非常にシンプルで、依頼者がしっかり製造の知識を持って工業が動きやすく段取りをとることができるようになること。これが一つ。

そして工業側がもっと依頼者の企画意図を汲み取るように工場を動かす以外のサービスを強化していくこと。これで専門的にやってる風で実は何もしていない悪徳スルー中間業者は一掃できる。


もし双方にとって「こいつまじいらんやろ」って思ってる中間業の方がいらっしゃったら、与信面と上述の歩み寄りが双方クリアできるなら、余裕で中抜きはできる。


依頼者側が持つ必要のある製造の知識というのは、企画意図自体がはっきり理解できている企画者たちであれば、目的ははっきりしているはずだ。商品を作るために自分が知らない領域を自然と学びたいと思うはずなので、仕入先さんに対して企画意図を伝える時に必要になる知識を求めて教えを請えばよい。

きちんとオーダーで返せば、製造の知識を出し惜しむサプライヤーはあまりいないと思う。


一方で、製造側が依頼者に歩み寄る方法は、依頼内容で曖昧な領域を潰していくために、質問につぐ質問やイメージ共有できる過去資料提出などできちんと解像度を上げていく作業に他ならない。そして案外この作業を怠っている工業は多い。これを手間だからめんどくさいと言って放棄してしまえば、たちまち数ある下請け工場の一つになってしまう。言われたことを言われた分だけやってて認められるなら、安価な労働力がある方に流れるのは自然なことだ。もはやそこらへんの商工業の境目はないと思ってる。


こういうことをかくと「いやうちはそもそも仕上がりが他所と違う!」などの声も聞こえてくる。そういう怒りをぶつけられてももっともだと思う。それくらい僕は失礼なことを書いている。でも、その技術が本当に他所と違って誇り高きものであれば、仕事を選べる立場になっているはずだし、自分たちがアドバンテージを持てるのだから、商売に貧することもない。でもそうじゃない人ほど、よく吠える。

商売が減っている理由がよく見えるじゃないか。


立ち上がろうぜ繊維製造工業のみんな。ちゃんと寄り添えばしっかり関係作れるから。もちろん癖の悪い人たちもいるし、いまだに昔ながらの、えいや!ドーン!んでなんぼ?の人たちもいる。そんな悪循環から脱却するためにも、作業だけじゃない部分もきっちり買ってもらえる運動量が求められてると僕は思っている。

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