考える。

この業界入りたてで新人の頃は、先輩方の言ってることの意味なんかわからなかった。言われたことをこなすことに必死だった。言われたことだけをこなしても評価は上がらない。でも考えて動けば要点がわかるようになって自分も動きやすい環境が出来上がって行った。

それがなんとなくわかったって話をいつだったか書いた。

前職上司からの学びは(良くも悪くも)多い。口酸っぱく言われていたのは「相手が動きやすいようにしてやれ」だった。そしてそうあるように社内でも強く求められていた。(と思う


依頼者が工場さんに対して、抜け漏れがあるということは珍しくない。情報や材料が全て揃ってから作業をするのだから、情報を全て揃えて欲しいと言う要望は間違いなく重要な訴えだ。

この状態で問い合わせを受けた依頼者は、確実に抜け漏れを防ぐために必要な情報や材料を揃える義務がある。

約束をお互いに守るためには、双方ともしっかりと情報をすり合わせておく必要があるのだ。これは受託業者として、声を大にして言いたいし、本当にその通りだと心から思うのだけれど、なかなかそれがうまくいかない。

相手が悪いってところで終わってしまっている気がする。まぁ、悪いんだけど。


一方で案件をたくさんもらえて、お客様の信頼も厚い業者の動きをよく観察してみると、お客様の抜け漏れをきちんとカバーできるようにお膳立てをしっかりしている。抜け漏れのクセまで把握して、気付きやすいようにさりげなくフォローしている。

彼らは自身で考え、展示会時期から逆算したスケジュールでの提案、依頼リミットの提示、依頼条件や選択肢の提示、などなど行動して曖昧な約束をしっかりと果たしていく。しかも厳しくシャットダウンするのではなく、それぞれに対して更に抜け漏れがあった場合のソフトな再提示、本当に対応が大人だ。


これは全て、きちんとしたものをきちんとした期日にきちんと納めるための行動だし、お客様からしても結果的には本当に助かる業者だと思う。そこまでしても(うるさい仕入れ先だなぁ)と思い、依頼を自己都合で勝手に遅らせたりする人がいたら、そういう人は先掲のtweetの通り、約束を守ってもらえる資格がない。

依頼する側も依頼先が動きやすいように考えて依頼するのが当然だ。

当たり前のことを書いた。当たり前のことすぎて、びっくりするかもしれないが、そういう当たり前が出来ない人が、大手商社などに担がれて、商社諸兄のことを召使か何かと勘違いし一方的にやり込めている状態を目の当たりにすると、商社の人たちも本当にかわいそうだと心から同情する。


工業側がただの工場じゃなく価値をきちんと見出してもらうには、技術のみならず、やはり考えてフォローしていき、依頼主が依頼しやすい環境を提供していくのも一つだと思う。

そして依頼側も良い仕入れ先と共にしっかり成長していくには、自分たちの依頼の仕方が、相手にとって動きやすいかどうかをきちんと考えて依頼していくという、すごく当たり前のことを書いたビールの日。

夕方は在宅勤務シフトなので一人でしっぽりやる金曜の夜。

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