2019.06.25 12:02正直に言ってくれると嬉しい件。正直さというのはとても大切だ。この仕事をして長いが、なかなか正直な人というのは、少ない。もちろん相手の為になる嘘というのも、無くはない。が、やっぱり正直がいいなと思う。色々な依頼を受けて、こちらが運動をしてサンプルや見積りを提出した後、その対象が成約したのか、ドロップになったのか?成約した場合は発注があるので分かりやすいが、成約しても相見積もり取って安い別のサプライヤーに発注してたりする場合もある...
2019.06.24 10:43トラブルの元はどこにあるのか?中間業で製造をしていると、トラブルと言うのは大なり小なり日々起こる。生地だけでも、やれ物性が悪いだの、やれ納期遅れだ、やれ飛び込みだ、やれ汚れだ、やれ染めムラだ横段だ針筋だの色々あるのに、服までやってたら生地でのトラブルなんてマジ子供みたいな数のトラブルが起こる。まぁその起点はほとんどが生地なんだけど。切って縫ったら縫製工場の責任とか反物に書いてあるから、裁断する人もたまったもんじゃない。それぞれ...
2019.06.21 23:35安定志向では衰退してしまう話。先週末は尾州の編工場を数軒回った。いずれも生地問屋及びメーカーと呼ばれる生地屋の下請けの下請け工場だ。アパレル業界の表に出てくることはほとんどない。彼らの収益源は、巷の大手生地問屋などから受注している中間生地メーカーだったり、その生地メーカーの更に下請けの振り屋だったりする。尾州地方にはそれなりの規模の中間生地メーカーが数軒あり、そんな中間生地メーカーは表向き『尾州産地から世界へ』など言っては産地...
2019.06.18 07:35業界の将来と僕の夢と現実と人の思いとアレとアレ。僕は性格が悪い。自覚がある。この繊維業界に興味を持ってくれる尊い若者たちに対して、大多数の過去の栄光にすがりついた汚いやり口の商売の実情を伝えて、「それでも本当にやりたいか?」を問う。前職時代に新卒や中途採用予定者と面接をする際にも必ず『明暗』なら『暗』の部分を伝え、「それでもやるか?」と問い続けた。身内に対しても、この業界に来たいという人に対して、当人の従来の生き方の甘さを指摘した上で「舐めすぎ...
2019.06.17 08:55ありあまるロス。そう、生地一個一個の知識を深めていくには、まずそれを作る機械の構造を覚えた方が圧倒的に早く理解できるようになる。現場に行けば、目に見えて構造がわかる。いくら机上で学んでもきちんと理解できない以上、現場の人より詳しくなることなどありえない。それなのに、指示する側が「安くやろう」という意識が故に、仕入先側の作業的負担を負うことで出来るはずだった物が出来なくなってしまう事もある。まぁ「安くやろう」という...
2019.06.13 22:00二番煎じの落とし穴。どこかである生地が爆発的に売れてた時、しばしば周りの同業他社はその売れてる生地を真似た企画をすることがある。「実際売れてる物を真似るのだから勝算がある」と、みているのだ。まぁわからないでもない。アイデアを出す際に『リアプライ』という方法がある。これは先行して存在しているアイデアを拝借して独自のものにしていく方法なので、それなりに完成度は高い。パクリと呼ばれる場合もあるが、案外世の中のモノはたいてい...
2019.06.12 08:17別注生地のリスクは誰がとるのか。僕は別注の丸編み生地を作るのが得意だ。お望みの原料でお望みの撚りで糸を作り、お望みの組織で、お望みの風合いを作る。そういう内容の発信もしているので、概ねそのように思ってもらって構わない。基本的には蓄積された知識と経験で表現できる物に関して、近しいサンプルを提示しつつ、新しい物を作っていく。ところが、どこでどう勘違いされるのか、生地をゼロから作ろうという話を持ちかけてくれる人の中に、サンプルのリスク...