伝えたいことは何なのか。

guten Tag。
人生初のドイツは世界的に有名な日本企業さんの展示会をお手伝いさせてもらうという、とてもありがたい経験だった。

アウトドアやスポーツに特化した合同展示会で、名だたるナショナルブランドが一堂に会し、様々な人たちが来場するどデカイ規模のやつだ。もうほんと、人の数すごかったし、接客もたくさん出来たので、単純に楽しかった。

今回お手伝いさせてもらいながら時間をみて会場内を回ったりして感じたことを備忘録的に記しておこうと思う。
まず、日系の出展者でサプライヤーOEMの方々、『サスティナビリティ』言い過ぎ。
それが売り物かのような言い方が目立つ。もちろん意識することに越したことはないし、生産消費活動を続けていく上で避けては通れない課題ではあるけれど、それが付加価値かどうかというと、それは違うと、僕は思う。

特に繊維専門商社、未だに某糸銘柄に関してリサイクルコットンだと言い、それがエコだと言っている。やっこさん、そいつぁリサイクルじゃねぇんだよ。
もはやそういった勘違いサスティナブラーに対して、見る人はちゃんとみてるのか、ブースは終日暇そうでこれといった成果も今回の展示会ではあげられなかっただろうと想像する。
何より、その他、メジャーなブランドたちはもはや『エコ』だの『サスティナブル』だの言ってなかった(一部を除いて)。ただ粛々と、将来を案じて今できることをわざわざ表向きに言うことなく向き合っているといった感じだ。

次にお手伝いさせてもらったブースで立たせてもらって、そういえば合同展示会などでは、「そういう状態の人たち多いよな」って感じたのが、『結局それって何が言いたいの?』ってこと。
今回は特に特殊な状況での出展だったけど、簡単に言うと、特殊な粉が偶発的に出来上がって、それを繊維利用したら色んな効果が期待できるってことなんだけど、開発者はその偶発的に出来上がった原料のポテンシャルを製造工程から語って、その「プロセスが凄いでしょ!」って感じの宣伝をしていた。

でも、ブースの前で立ち止まってプロモーションビデオを見たお客さんたちは、???の状態で離れていくケースが目立った。ビデオとほとんど同じ内容のパンフレットを配りながら話をきいていると「それで、この技術は具対的に僕たちにどういうベネフィットがあるの?」という質問が一番多かったので、具体的な効果を先に伝えながらパンフレットを配るようにした。

するとどうだろう。
ブースの中まで入って商談に進む確率がグンと上がったではないか。これは面白い。

製造過程とその技術にフォーカスしたプロモーションで、その効果がイメージできる人はわざわざそんな説明をしなくても商談に発展してた。あんまいなかったけど。

これは生地でも糸でも原料でもなんでもそうなんだけど、提案を受けた人は結局、それを使ったらどういうことが自分に起こるのか?ということに一番興味があるのだと思われる。
ハンバーガー食いてぇなって時に、ハンバーガーを差し出せば当然受け取ってもらえる確率は高い。
ハンバーガー食いてぇなって時に、まず、ひき肉用の豚がどんな餌を食べてるかって説明を始めても、なかなか聞いてもらえないのではないか。

つまり、今回の合同展示会のような、巨大な会場に回りきれないほどの出展者がいるなかで、安くないチケットを買って入場してくる来場者の時間はとても貴重だ。足をとめてビデオを見てもらえたなら、それがどういう効果があるのかってことを端的に示す必要があったのではないかと、勝手に反省して次の自分の人生に活かそうと思うのであった。

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