ちょっとファッションに対して悪意が過ぎるんじゃないのソレ。

まずはこの動画を見て欲しい。

どう思うだろうか。

「これが真実か、やっぱり環境に悪いんだな、エコは大事だな」って思っただろう。

そうだよね、やっぱり何事も『やり過ぎる』と、歪みは生まれる。

だけど、この動画、本当に真実だろうか。そう思って色々調べてみた。

一枚のTシャツを作るのコットンを栽培するのに、2700リットルの水が使われていると、動画の中で言われている。そして世界的にも、そうだと思われてる。このコットン協会の解説によれば、簡潔にいうと「いやいや、それは大げさですよ」ってことらしい。

確かに、水って循環してるよね。例えば汗で服が汚れても、水分が蒸発するときは不純物を結晶にして乾いてる。そのとき空気中にH2Oの状態で戻されている。雨ってなんで降るの、空気中の水分が上空で冷やされて雲になってその水蒸気の粒が合体して重くなって落ちてくるんでしょ。小学校で習ったよな。

コットン栽培時に使われた水は、地中をつたいどこかの川に出て海に行ってるはずなんだ、もしくはその途中で蒸発してまた雨になって戻ってきてると思ってる。それって何が問題なのかな？

それにコットンは栽培にそれほど水を大量に使わない。そして多少塩分を含んでいても、コットンは強いからその水で枯れることはない。これは実際に水をあげすぎて枯らした経験があるからよくわかる。じゃなかったら乾燥地帯で栽培が盛んになってなくない？水がいっぱいいるんだったら湿地とかもっとあるじゃんね。ワタ自体は濡れたら使いモンならんからね。

実はこの辺はまだまだ調べ途中だから、確かな正解はわからないし、実際に研究しているわけじゃないから、真実はわからない。だから上記も僕の持論で、全然異論は認める。

まぁ、双方の主張があるから、それぞれを強めに言っているのは理解できる。

しかし冒頭の動画じゃ、そもそもファッション業界が諸悪の根源みたいな言い方になってる。それはどうなんだ。フェアじゃない。トウモロコシの方が水使ってんじゃね？それは問題にならないの？繊維産業の輸送よりももっとたくさんCO2排出産業あるんじゃないの？まだそこまでは調べてないけど。従事者としてはちょっと悪意を感じてしまう。

環境問題に対して意識が行くのは良いことだ。だけど、強迫観念的な、そういうやり方は好きじゃないし、そういうのを逆手にとって一過性の商売にしようとするのは全然続ける気がないからエコでもなんでもない。

それに、ファッション産業に苦しめられていると言われてる人たちの生活水準が、実はコットン栽培していることで潤っている可能性だってある。それを取り上げる事になった時、本当に彼らの幸せになるのだろうか。

わかるよ、賃金安いよね。そりゃそうだ、その分間にいる人たちが取ってるからね。というか、間の人たちがピンハネしてるっていうのも、結構なバイアスかかってるからね。

じゃあ栽培してる人たちが自前で商売して回収までやって儲かる仕組み作れるかね。

これは極端な言い方だけど。仮にあなた自分が作業した分お金に変えたい時、仕入れた物の裏側にいる人たちの生活水準気にしたことある？自分の取り分増やしたいから、売値上げるか、仕入れ値切るかするでしょ。売値上げたら売れないかもしれないから、多分仕入れ値切るでしょ。

電気屋さんで冷蔵庫値切るでしょ。その鉄を山から切り出してる鉱夫の生活水準気にしたことあるの？そういうこと。

別にどっちでもいいけどさ。

安価な現場作業をしている階層の人たちっていうのは教育もまともに受けてないから、社会に出たときにたどり着く仕事がそういうレベルのモノになってしまうんだ。わかるよね？だから憎むならまず教育を受けられるような環境にしていかなければならない。それにはお金がいるんだよ。でもその親たちはまともに教育を受けてないから、稼ぐ力がない。だから農家で作業したり、ミシン踏んだりしてる。そういう人たちを悪い使い方する人もいる。それは確かによくない。でも、じゃ他でそれ以上稼げるか？って言ったら、その方法も彼ら自身では見つけられないし、おそらくは仕事にありつけない。

これはとりあえず、服だけじゃない。全部だから。そういうの忘れないで欲しい。

だからその消費を止めた時、苦しむ誰かが絶対にいるからね。

服を買い控えする時、高い服から控えたって意味ないからね。安い服の方が圧倒的に流通してるんだから、控えるならそっちだし、それをみんなが一斉に控えると、それなりの規模で困る人たちが出てくるからね。

情報の表層すくって無責任に声をあげるんじゃなくて、もっと建設的な方向に行けるような代案なり解決策を考えてから議論しような。それが言いたかっただけ。

興味を持ってくれること自体は非常にいいことだと思っているよ。

ちょっと感情的になった木曜の帰り道。