見た目が9割、僕の解釈。
僕はバンドマンだ。
昔はそりゃもうバリバリのバンドマンだった。
その時組んでたバンドメンバーは「音楽に見た目は関係ない!」と言っていた。
僕はそんなことないと思った。
確かに自分たちの音楽に自信はあった。でも見た目はマズかった。
音楽が良ければ沢山の人たちに聴いてもらえると思っていた。
でもそれは違った。僕らのバンドは人気が出ることはなかった。
当時のメンバーで今現在音楽を続けている人は僕以外いない。
僕はファッションの仕事をしているので見た目には気をつかう。
棚上げさせてもらうと、僕はベーシストとして今も需要がある。
ドヤりたいのではない。これが事実ということ。
これは仕事の上でも関連する。
見た目はモノ以上に、まず「もの」をいう。
何が言いたいかというと、初見で音楽や商品を提案する前に、目の前に対峙するお客さんは見た目の情報を先に捉えるということ。
その段階で、あなたに対するイメージをある程度決めてしまう。
という前提を頭に置いておいてほしい。
最近は展示会シーズンで各地で色々な展示会を開催していて、ありがたいことにご招待いただくので出来る限り回って拝見している。
アパレルブランドの単独展示会などはもはや説明のしようがないほど世界観を作り上げていて招待状からもイメージづくりにこだわっている。
しかし合同展示会などに出展している地方産地のファクトリーブランドや素材展示などは世界観を作りにくい。
世界観がつくりにくいこと自体は、OEM主体の事業から一歩前進するための合同展なので、仕方がないことにしておくとして。
目掛けている市場を意識することさえしていないのはいささか物足りなさを感じる。
場合によっては商品が「ただ掛けてあるだけの展示会」になってしまっている。
そして最大の残念感は、ブースの作り込み以前に出展企業の担当者がファッション的じゃないところ。
「俺らは生地売りに来てるんだから俺らの格好なんかより生地を見てくれ!」
まあね、そうなる気持ちもわかる。
作ってる技術はおそらく秀でているだろうし、商品も作り変えたらイケてるかもしれない。
でもブース前に立っている人見て、中に入って商談してみようという気をなくすケースは大いにある。
そう、大いにある。
僕も前職で合同展示会に出展し、ほぼ全部の展示会で接客担当をしていた。
そこで接客させていただいた新規のお客さんで後に大口の顧客さんになった方はこうおっしゃっていた。
「ブース入る前にさ、担当の人にファッションの感覚があるかどうかをまず見るんだよね」
ありがたいことに、僕はその基準をクリアしていたということになる。
そしてたくさん商売の宿題をいただいたりご相談をいただく間になって年間取引額が1000万円を越す取引先になった。
ドヤりたいのではない、事実としてそうだったということ。
つまり、商品提案をする前にある程度の身なりを気にしていない人はスタートラインがマイナスだということ。
スタートラインがマイナスだと、商品や中身が普通以上でもイメージアップのハードルは高い。
もちろん商売を始めてしまえばそんなことはないってこともある。
しかし取っ掛かりはやはり目に入る姿が左右することに違いはない。スタートラインに立てるかどうかという部分では大いに関係している。
そして見た目を気にできない人は、僕の個人的統計上、仕事も大したことない。
どこか中途半端だったり、トラブルが起こった時に他人のせいにしたりする。
要は内面からキチンと出来る人は、見た目も気にできるということ。
今回合同展示会を数件回らせてもらったが、ブースに入って名刺交換をして商談してみたいと思ったブースは既存取引先をのぞいて新規はゼロだった。
合同展示会に出ることは全く意味のないことだったと嘆く工場の方もいらっしゃるが、まずは御社が外からどういう風に見えていたか検証されてはいかがだろうか。
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