基礎を大切に。

守破離という言葉がある。詳しい意味は各自で調べて欲しいが、僕にとって生業でもある丸編みや繊維に関して、今日、それらの教科書というものを初めて読んで感動した。

文化生ニット科は、このテキストを元に世に送り出されているとしたら、そこらへんのなんちゃって生地屋さんより、編みに関して、ペーパー上での知識は勝るはずだ。

実務上で怪我をしながら学んできた僕からすると、この基礎が頭にきちっと入っていたなら、僕が経験してきた怪我をそれほど体験せずに、学びを実務に活かせたのではないかと想像する。
しかし未だに文化卒でそういう人に会ったことはない。

まぁそのくらいしっかりと作られているテキストだったので、打ち合わせ中ずっと読んでた。正直心のどこかで、専門学校の教えるレベルをバカにしてたのかもしれない。その節はすみませんでしたもうしません。
もしかしたら僕くらい理解が進んでいるから感動するのかもしれないのだけれど。
学生は、ほとんど学びに対する姿勢ができていない場合が多い。僕だってその一人だ。だからファッションビジネスの授業は身が入らなかったし、高校の地理では赤点取ったりしてた。(絶望的な方向音痴)

しかし専門学校は、その先に業界で食っていくプロになるためという、ある程度はっきりした目的がある以上、なかなか簡単ではないが、学ぶ姿勢を正しておく必要がある。が、まぁこれがやっぱり難しい。なんせ今、それを生業にして食ってないから。

結局は社会に出て、リアルにゲンナマをかけて打つ方が、ヒリヒリするし、負けたくないからおぼえるし、知識不足からの不要な一手で役満フリ込んだ日には人によっては鬱になって飛ぶし、逆境に強ければそれがバネになってどんどん強くなっていく。そりゃいつのまにか知識もつくってもんだ。
まして自分でブランドを立ち上げるなんて、身銭切って勝負するんだから尚更。いい加減な気持ちで学んでたらすぐメッキなんて剥がれるんだからな。それが人のカネならなおタチが悪い。

仕事は、やっぱり基礎が出来てないと出来ない。
仕事は、基礎の上にある応用が出来て初めて歯車になってくる。
そしてそれらが全部出来た上で、独自の方向性を見つけて、「あなたに頼みたい」という人が現れて、いい仕事ができるようになる。

学びは、実践するためにある。
頭でっかちで人を論破するための道具じゃない。
学んで、使って、己の道を切り拓くのだ。

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