不良。

そういうことじゃない。


ものづくりは生き物だ。常に同じものを作り出すことの難しさは、ものづくりの仲間ならよくわかっていることだろう。

一方で、提供を受ける側というのは、綺麗に整った状態のものしか見たこともなければ、許容もしない。それ自体が問題だというつもりはない。


僕だって、通販で買ったTシャツに糸のつなぎ結び目がガッツリ入っていたら「ふざけんなよこんな不良品掴ませやがって!」と言いたいところだが、まぁそういうこともあるよなって思いながら、もしこれに声をあげた時に起こりうる回収コストとか、供給サプライヤーの手間とか担当の心労とか色々なことを想像して、気が引けてしまう。

着る上で、見た目にも、なんら問題ないもん。言う必要ないわ。と、処理して終わり。

だが、一事が万事、こういうものを不良と識別してブランドの信頼を失うことは往々にしてある。

一般消費の世界は厳しい。


完璧を求めてブランド側に期待をしてくれる以上、クオリティは抜かりなくしておきたいものだが、昨今のオーガニックコットン流行りなどでは、綿カス一つさえ「不良」と呼ばれてしまうことに違和感をおぼえる。


そういうもんで片付けるつもりもないし、説明はいくらでもできる。もちろん消すことはできてもそれ自体は「不良」では決してない。むしろそういう一面を見せることで自然を大事にしているとイメージ付けることも可能な特性である。


綿花育てて種と繊維を分離する作業を実際にやってみればわかると思うが、種などの表面から剥がれ落ちる殻みたいなのを綺麗になくした糸にすることは無理だ。結局はその後の染色加工工程で晒して見た目で色が無い状態で消したことにする。

環境意識商材が、強く精錬することでクリーンな見た目を保持しないと「不良」になってしまうのであれば、やらん方がいい。というかもうサステナ素材やることでサステナとか言うなや大体そんな売れもせんようなブランドいくら増やしたって余計に環境負荷がかかってサステナどこrkgゲフンゲフゲフ


昔ね、某大手牛丼チェーンでバイトしてたことあって、よく「オイ!コラ!ガキ!玉ねぎの盛り付けが写真と違うじゃねーか!タダにしろ!」とかって絡んでくる輩と深夜に対峙することが多かったので、綿カスが不良だって騒がれても、程度的には(そんなもんか)くらいにしか思わんけど。


まぁね、そういう『綺麗な』ものしか「良品」として認めない人たちもいるんだなって思う。別にそれが良い悪いじゃなくて、事実として存在しているのだなと。ならばそういう人たちを相手に、環境意識素材を提供することは非常に困難だなと。

なんか、ちょっと昔を思い出して、憤ってしまったというポエム。

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