2024.10.04 05:05シングルジャージ。業歴も長く、よく勉強されていて知識もしっかりあるのに、わからない領域に対して知らないことを知って質問できる人を、僕は尊敬する。このブログでも何度か取り上げているが、最近は生地問屋様リスクの生地名に関して、組織名が定義から外れて久しい。もうそんなん雰囲気で良くない?的な空気さえある。雰囲気でやるなら、もっと大きくそれてほしい。例えば『一雫の涙』とか、もっとポエミーな、もう意味全然わからん某『最もナウ...
2024.07.23 05:27繊維の誤解。前にも書いた気がしないでもないが、繊維の誤解は世の中に溢れている。特に機能性。繊維にその力があるのか、それとも後から付与されたものなのか、製造中に偶発的に出来上がったものなのか、答えはそれぞれにあるのだけれど、結果その機能を訴求する際には公的機関での試験で数値的に証明されている必要がある。数値的に証明されているから理論的にはその機能性が我々の生活に寄与して体感を伴うものだと、普通は考えられる。先日...
2024.07.18 08:34見た目。7月に入ってから連続で見た目が「チャラい」と言われたのでもう繊維ポリス改めチャラ男でいいっす。さて、近々久々に繊維のことを人様に教えるというチャラ男にとっては荷が重すぎる大役があるので、今回はタイトル通り「見た目」の話。といっても、人の外観に関する話ではなく、生地などを染める時の色出しに関わる話。
2024.06.12 10:35経験値。知識とは、お客様の無理なndありがたいリクエストを可能な限り実現するためのチカラである。一方で保身のために要望を頭ごなしに退けることができる諸刃の剣にもなるので、熱心なこのブログの読者の方々におかれましては、ここで得た知識を悪い方向に使っていないことを願うばかりである。そんな方はいらっしゃらないと思うが。かく言う僕も、入隊直後は現場から上がって製造における物理的な理解がある状態でその知識を手に、客...
2023.11.10 07:55断言の脅威。こと繊維製品に関しては、それなりに長い時間触れ合ってきた。気がつけば仕事にもなっているので、まがいなりにも対価を頂戴している以上は、結果に対して責任が伴うものである。大昔は若気の至りもあり、繊維の性能や組織の構造上考え得る使用者メリットを断言的に売り文句にしていた頃もあったとかなかったとか。公的機関による試験結果で証明されているものがあればそれは全く問題のないことである一方で、こと機能効果に関して...
2023.11.02 06:38ひきだし。繊維製品製造は、企画者の『こうしたい!』が起点にあると、ひきだしの多さと組み合わせによる結果の導き方が理解できていれば、あとはパズルゲームで、それなりに楽しいものである。求められている答えが明確な場合は、上記のアプローチで物は作れる。手持ちのひきだしの数や組み合わせによる結果の経験値が足りていない場合は、出口がわかっていてもたどり着けない迷路にハマることもある。一方で、ひきだしや組み合わせのパター...
2023.08.23 09:38指図。事情が重なり佐渡と千駄ヶ谷を行き来しているうちにこんがりと日焼けして異国感がたっぷりになってしまった。挿絵ほどには焼けた。でも今回のブログは挿絵のような偉そうに指図するみたいな話ではない。繊維製造業界に入隊してからずっと違和感があったものの、前職の書式然り、受託加工系の工場様全般、依頼書の名目が『指図書』だった。違和感を改めて感じたきっかけは僕にとって業界の先生でもある泉州にある生地プリント工場の...
2023.08.08 10:37目線。目線の置き所は重要だと感じている。どんなに優れた技術でも、残念ながら使用する場面がないものには、いくらコストがかかっていても作り手にとってお客様からの価値評価は納得いくもになりにくい。先日、昔衣料品店頭販売職からこの繊維製造側に入隊した勇敢な戦士と雑談をしていた時に「山本さん、〇〇染色工場さんの〇〇って加工どう思いますか?」と問われた。あまり詳細を書くと角が立つので、ざっくりいうと、生地の染色加工...
2023.07.14 09:51リスク。ここ数年は商社様や問屋様が在庫を絞っているのでQRしにくくなった的な空気が漂っている。確かに、カラーストック生地や紡績各社様ともオリジナル商品の在庫販売はやってないわけではないにせよ、潤沢に持っているかと言われれば、1件でもまともなオーダーが入ればサクッとなくなってしまう程度になっている感は否めない。裏を返せば、カットオーダーや一反くらいの小口オーダーがほとんどになっているということでもあるが。実...
2023.05.11 11:55物性。歴戦の繊維戦士であれば、もはや物性とはなんぞの説明も不要かと思う。物性とは読んで字のごとく、物の性質のことで、生地検査などで評価される生地の強さなどのこと。最近は問屋さんリスク生地のほとんどが全ての品番で生地検査である程度物性評価を取得しているケースが多い。昔は生地検査で物性試験なんて使用するアパレルメーカー(または取りまとめるOEM繊維商社)側の領域だったからそんなものを生地屋が用意する風習自体...