2023.06.30 06:58サイズと単価。Twitterでネタかもしれんけど、某ファストファッションチェーンバイトが中学生から質問された内容が目に入ってきた。SとLで値段一緒なのか?と、マックのポテト理論が服には採用されていないのか?と。考えたこともなかったという意見もちらほらあったが、まぁ確かに、昔からそうだったから気にも止めなかったというのが実際のところだろう。ここにはおそらく値決めに関わる商流の理解があれば答えは出るんだけど、そんな...
2022.09.14 04:21QR。アパレル製造でいうところのQRとは、クイックレスポンスの略であることがほとんどだ。トレンドを見極め、的確な企画をスピーディーに生産移行し市場に供給する。とても理想的なカタチだ。今これが売れる!となれば、今すぐそれを作って売る。すごく合理的だ。このブログを読んでくださっている皆様であれば、この合理的発想の裏にある理不尽な矛盾点は容易に想像つくだろうが、今回はあえて、『経済ロット』と同じくらい曖昧な物...
2021.09.01 11:39チューニング。僕が常々、繊維製造はフィジカルとメンタルの切り離しが難しいと言う理由に、機械設定がある。小ロット多品種が当たり前になってしまった今の世において、対応できないと商機を逃す要因になる。が、商業サイドでは受けられても、工業サイドではすぐに対応するのは難しい。なぜならアイテムによって適宜マシンチューニングが必要になるからである。生地製造において、ロットがある程度ないと難しいのは、大昔に書いた糸や編み織り、...
2021.08.17 11:11服作りの一蓮托生。服作りで何かトラブルがあった時、その原因を突き止めるというのはとても大事なことである。目に付く要因の多くは生地不良だ。これは異論ある人も多いと思うが、服の外観の多くを占める生地に何かしら問題あると考えられることが多いのは事実だ。しかしこれには、生地作り側にも言い分がある。「だってそういう生地だとわかって選んだ人にも責任があるでしょ?」って気持ち、すごくわかる。生地って、生地として完成(見た目上形と...
2020.07.10 10:48責任感のグレーゾーン(良い意味)。僕はアレだ。いわゆるOEMメーカーだ異論はない。もう完全な中間業者だ。中間業者ってイメージあんまりよくないよね。でもその辺は別の記事で何度か触れてるので、そこはいいとして。
2019.11.07 11:501/1,000枚でも、誰かにとってはかけがえのない一枚。製品OEM業やるようになって、それなりにたくさんのお客さんを相手させていただき、厳しくも暖かいご指導のおかげで、完全ではないが、納品時にお客さんに満足してもらえるような取引が多くなった。完璧な状態って、毎回そうだったらいいんだけど、なかなか難しくて、僕らの取り扱っているカットソーってやつは、同じ生地で同じ形を違うタイミングで作っても、同じように出来上がらなかったりするから厄介だ。とは言え、依頼者か...
2019.03.05 12:15素材トラブル責任の領域。僕の会社は、どのタイミングでもお客さんに要望された部分でお渡しするスタイル。元々は丸編み生地メーカーなので、「生地くれ」と言われれば、生地渡し。「服にしてくれ」と言われればOEMで服渡し。他にも色々やってるけど、とりあえず製造に関して、素材トラブル責任の領域をどう考えるかを書いてみる。弊社は製品納めの際、最終納品状態が服なので、トラブルに対する一切の責任は仕事を受けた時点で全て弊社にある。自社で生...
2019.02.15 08:06物理的トラブルは感情と切り離す。トラブルは起こらない方が良いに決まってる。生産従事者なら誰もがそう願っている。きっとお客さんにものっぴきならない事情が有ったのだろう、もっと余裕を持って依頼してくれたならとも思うが、かなりタイトなスケジュールの案件が飛んできた。受けた時点で、起こりうる全ての責任は弊社にあるので、あーだこーだ言うつもりもない。ここからは全力で納品までひたすら段取りするだけだ。スタート段階で生産可能なラインで調整し原...
2019.01.24 10:44『日本製ガー』ブーメラン。とあるブランドさんから、弊社が生地で販売させていただいた商品で「生地不良があったから補修して欲しい」と連絡があり、その商品が一枚送られてきた。そのブランドさんが利用している縫製工場は、いわゆる「日本の匠」的なのが売りの工場さんで、同ブランドとしてもその点を誇りに持っていらっしゃる。きっと顧客さんもそういう点を信用して購入されているのかもしれない。そうじゃないかもしれない。丸編みの生地不良補修自体は...
2018.12.07 10:34職人技を放棄するということじゃない。僕は「製造側のエゴ」と言って作り手の想いがこもりすぎた商品を適正に市場へ出せないことを主張してきたが、これは技術を放棄しろと言っているのではない。モノづくりの付加価値をどこにおくか?という点で、工業側と受け取る側のズレがあることを意識する必要があると言っているのだ。某生地メーカーさんは海外から非常に高い評価を得ていて、逆輸入的に国内のアパレルメーカーからの引き合いは高い。しかし国内で実売に至ってい...