武器。

営業の武器はなんだろう。

名刺の肩書きか、人脈か、包めない大風呂敷ハッタリトークか、まぁなんにせよ、取り扱い商品はどんなもんかくらいは、知ってないとちょっとアレだ。


新規で飛び込んでいらっしゃる業者様の中には、パッと見た感じでこちらのキャリアや力量を見積もってくる人がいる。別にそれ自体はまったく問題はないし、必要なスキルかもしれない。ただその見積もりが甘くて、人を見下した態度で商品説明をしてくる方、いやけしからん輩もたまにいる。

繊維業者が弊社をインターネットで調べて飛び込み営業かけていただくことは大歓迎である。

が、着席開口一番にくるキラーワード「ブログやツイッターなども見させてもらっております」なんて嬉しいじゃないですか照れますよってこっちの気分を上げておいてからの、結局お前なんも見てないやないかアホか。という連中もいる。一瞬でも思い上がってしまった自分を恥じるわ。照れと恥じらいを返せ。まぁみてくださっているのはありがたいが。せっかくなら血肉にしてくだされ。


別に繊維ポリスを鼻にかけているわけではない、僕にとって繊維製造に関する知識は商売道具、好きとか嫌いとかじゃなく稼業としているこの業界で生きていく上で必要なもの。それはお客様の依頼を形にしていく際の心強い武器であり、新規で飛び込んできた悪質な売り込み業者にカマされないようにする防具でもある。


いつだったか、糸の売単価が『梱』で表示されていたので1ケース発注したら1ケースで1梱分の請求書を切ってこられた。1梱はケース数にして8ケースがだいたいの基本で、最小デリバリー単位をケースとしている場合は1ケースあたりの仕立てを確認するのが基本だ。そこまで聞いて1ケース発注している。つまり0.125梱分の請求でなければ辻褄が合わないところ1梱分の単価で請求書を送ってきた。けしからん。この辺の詳しい解説は下記リンクをご参照されたし。

また先日は別の新規卸問屋様からポリエステル糸の提案をいただいたが、「テトロンとスパンがあります」って言われて固まってしまった。テトロンは商標だ、その上でフィラメントとスパンの展開がある、という話ならわかる。その調子だとこちらがテトロンが何ぞわからんとでも思ったレベルの話口だったので、非常に残念ではあるが、お取引を遠慮させていただいた次第である。


もう、ちゃんとせぇ(´・_・`)

人を舐め腐りやがって、バカにしてんのかと一通り憤ってみたが、一旦落ち着かせてからよくよく考えてみたら、もしかして本人たちがそもそもわかってなかった(知識が足りてない)んじゃないか説が持ち上がってきた。


たまたま相手が僕で、無知を悟られないために取り繕ったか、揚げ足を取られる形になってしまったか、考えすぎかもしれんけど、そのレベルの知識で専門業者を名乗り、専門業者を相手取るにはちと浅すぎるだろうと思わずにはいられない。

だから舐められたもんだと憤りを隠せない。でももしかしたら本当に知らんのかもしれん。


だとしたら戦場に出るための武器はちゃんとしたもん持っといた方がいいよねって心から思う。無知なのはいい、仕方ない。むしろ伸び代と考えられる。ただ、何がわからんかわからんレベルでは少し困る。わからんということ自体がわからんと目も当てられん。


立派な繊維戦士になるには、もうちょっとちゃんと知識持った方がいいよねっていう老婆心ポエム。

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