初めの一歩。

初めての経験というのは、誰しも躊躇うものである。
例えば欲望が生まれたとして、それを実現するためには何かしらの行動を起こさなければ、向こう側から「あなたはこれがしたかったんでしょ?」などと来てくれるなんてことは、まぁ普通は、ない。

だから欲望を満たすために起こす行動が、人生の中で経験のないことであれば、大体の人は億劫に感じて、その行動を起こせず、やがて欲望もなくなる。


しかし昨今は色々な発展のおかげで、その人が興味を持ち、色々と検索さえすれば、インターネットの向こう側から「こんなことしたかったんでしょ?できるよ!」という具合のご提案がいただけるなんとも便利な世の中である。

そういう世界になってしまったので、なんというか、プロに辿り着くのが容易になったと錯覚しがちなものである。

プロがやってくれるんだから、意外とこんなもんでいけんじゃね?と安易に欲望を満たすことが可能な錯覚に陥り、結果的に散財して終わるなんてケースも少なくないのではないだろうか。


果たしてそんな世の中は便利なのだろうか。

それはそれで、それなりの満足度を与えてくれるのに間違いはないだろうし、その筋のプロからみたら、お遊び程度の物かもしれないけれど、一応成立はする。

ただ、業界が業界として、または産業として成立している裏には、当然本物のプロたちがいて、本物のプロたちは本物のプロと仕事をするために、それぞれに命(生活)を賭してやっているわけで、そこと同等をサクッとやれますか?ってのは、最初からいきなりはちょっと、、、というのは当然の理解として欲しいものがある。

そんなの結局は全然便利じゃないじゃんって思う方もいるだろうけれども、そうなすよね、便利って簡単じゃないんすよね。何言ってっかわかんねぇってなるかもしれないけど、便利を、というか、楽をするための努力ってのはまじである。

大谷さんだって、ホームラン打ててピッチャーもやってすごいなって思うけど、あーいう風になりたければ、行動に移さなければいけなくて、それってインターネットからおすすめされるそれで手に入るようなもんじゃないんだよね。

痩せますとかさ、儲かりますとかさ、んなわけねぇじゃん。スピードラーニング何年やってると思ってんだよ、ったく。全然英語喋れねぇじゃねーか。って当たり前、喋る環境がなきゃ喋れるようにならんっつーの。っていうことがわかるようになるために数万円払ったっていう学びってなんの話や。

話は脱線するためにある。


大谷さんのように、あの打席やマウンドに立つために猛者の夢が死屍累々とあって、押し分けて上りつめるためにやんなきゃいけないことってのは、インターネットの向こうからワンクリックでは到底及ばない努力がある。

もちろん、入り口としてそのワンクリックでもいいかもしれんけど、そこからオンライン完結でばっちり本物を手に入れるってのは、物理的なモノを扱う以上は結構無理があるんじゃないかなって思ってる。


とはいえ、初めて湧き上がる夢を潰すようなこともしたくないしね。だから双方にがっかりするような仕組みにはならないように、しっかりとやっていかないとね。


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